サプリメント化していない文学を読めば読むほど、「おもしろい」のツボが増えていき、サプリメント化していない文学はどんどんおもしろくなっていく。
サプリ化したエンタテインメント小説が片っ端から退屈に見えてしまうかわりに、読者をそこまで強制しないさまざまな本は、たいていなにを読んでもそれなりにおもしろくなってしまう。たまにつまらない思いをしても、その「つまらなかった体験」自体が読書の肥やしになる。「時間を損した」「金返せ」などと読書のリソースの損得計算に汲々とすることはなくなる。
つまり読めば読むほど、もっと読書がおもしろくなる。そのときの、サプリメント化していない文学の感動は、あなたが頭を柔らかくして「自分から取りに行った」感動だ。帯に「泣けます」と書いてある本を読んで、消化試合のように答え合わせのように泣いてみた感動とは違う。
だから「自分から取りに行った」感動は、そう簡単に他人と分かち合えない。
感動することによって、人は孤独になっていくのである。
28. 感動することによって、人は孤独になっていく。:日経ビジネスオンライン (via nakano) (via jacony) (via deductivehappiness)